ROYAL KAILA イオラニ宮殿は「ハワイ王国の象徴」と言われ、ハワイ王国7代目国王カメハメハ大王により1882年完成、1893年に王政が廃止されるまで、ハワイ王国第７代カラカウア王とカピオラニ王妃の宮廷として使用されていました。
ハワイがアメリカ50番目の州になるまで、政治の中心として利用されてたイオラニ宮殿。アメリカに存在する宮殿の中でも大変貴重な場所です。
今回は、そんなハワイの精神、歴史が凝縮されたイオラニ宮殿の中から、特に見ていただきたい宮殿１階部分の大広間、青の間、正餐の間、王座の間をご紹介いたします。
【宮殿の見どころその①】宮殿のシンボル大広間の階段
宮殿入り口を入るとまず目をひくのが、3階部分まで吹き抜けで開放感あふれる、宮殿のシンボル的存在である壮大な階段。こちらの階段は２階の王族のプライベートルームにつながる階段で、当時では珍しく従業員も使用可能でした。階段はハワイ産のコアの木で造られており、装飾にはカマニの木やクルミの木など、現在ではとても貴重な木材がふんだんに使用されています。また、両側の壁にはハワイ王朝第一代目からの肖像画、世界各国や王室などから贈られた調度品がたくさん展示してあります。絨毯は当時の物を細密に再現されています。
まるで映画の世界感を彷彿させるような、思わずはっと息をぬむほどの空間が目の前に広がります。
【宮殿の見どころその②】小さな音楽会が行われていた青の間
大広間の階段から右手に進むと見えてくるのが青の間。ダークウッドの家具とロイヤルブルーの色合いがハワイの自然を象徴しているかのようなとても素敵なお部屋です。こちらのお部屋は、非公式な歓迎会や音楽会などエンターテイメントな場として使用されていました。
また、王朝最後の女王リリオカラニの肖像画が飾られており、肖像画で着用しているドレスの再現版が肖像画の前に展示してあります。このドレスは戴冠式の時、そして、イギリス王国ヴィクトリア女王の即位50周年の式典時にも持参されたそうです。ハワイ王朝の象徴である鳥の羽のレイと、ウエスタンスタイルが融合されたドレスということで当時とても話題になりました。
【宮殿の見どころその③】世界のゲストをもてなした正餐の間
こちらの正餐の間は、カラカウア王が西洋スタイルのお食事と、当時最先端のテーブルセッティングで、世界各国からの要人をおもてなしされたお部屋です。カラカウア王は別名メリー・モナーク（陽気な王）と呼ばれていて、とても社交的で楽しい人だったそうです。ゲストとのコミュニケーションを大切にされた王はテーブルの中央にご自身の椅子を配置され、当時の世界のあらゆる情報を耳にしたと言われています。
重厚感あるお部屋の真ん中にあるテーブルの上には食器やグラスなどが並べられていて、当時の様子を想像できるようになっています。豪華な晩餐会が行われていたことが想像できますね。
【宮殿の見どころその④】宮殿内随一の華やかさを誇る王座の間
戴冠式や舞踏会が行われた、宮殿の中で1番の栄華を誇ったお部屋です。王の冠や衣装が展示され、正面の位置する王座は当時のそのままのオリジナルが使用されています。王のいる場所はとても神聖な場所として扱われていました。
舞踏会が行われる際には、ラナイ（バルコニー）にてロイヤルハワイアンバンドが生演奏を奏で、舞踏会に参加された人達が優雅にダンスや歓談を楽しまれました。ハワイ王朝最も繁栄した時代だったと言われています。
また、天井に掲げられている豪華な6つのシャンデリアは当時のオリジナルで、モンステラ柄のカーペットは当時の物を忠実に再現しています。モンステラはハワイではいたるところで見ることができる植物で、水が湧き出る、希望の光を導く神聖な植物と言われています。ハワイと関係するモチーフがたくさん使用されているのも感慨深く、また宮殿の1つの魅力ですね。
最後に
いかがでしたでしょうか。ハワイ王朝時代の王たちが生活した様子を感じ取ることができるイオラニ宮殿。数々の重厚でエレガントな装飾にもうっとりします。宮殿に行く前にハワイ王国の歴史について勉強していくと、より興味深く館内を見学することができるのではないでしょうか。
ハワイがこんなに魅力的な文化を持った土地なのは、ハワイ王朝の王族たちの尽力なしには築けなかったと思います。ハワイの王朝の歴史を学ぶことで、より一層ハワイの文化や人々への親近感と愛着がわくことでしょう。
ハワイが好きな方なら是非とも観光に訪れていただきたいイオラニ宮殿。圧巻の空間に心奪われること間違いなしです。ハワイに行かれた際はぜひ観光スポットの1つとして立ち寄ってみてください。
